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WAF(Web Application Firewall)とは?サイバー攻撃からWebサイトを守るセキュリティ対策の重要性を徹底解説! WAF(Web Application Firewall)とは?サイバー攻撃からWebサイトを守るセキュリティ対策の重要性を徹底解説!
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2025.03.11

WAF(Web Application Firewall)とは?サイバー攻撃からWebサイトを守るセキュリティ対策の重要性を徹底解説!

Web担当者なら知っておきたい! WAFの仕組みとセキュリティ対策の重要性、WAF導入のメリットと選び方を解説します。

#CMS#サイトリニューアル#DX

近年、Webサイトへのサイバー攻撃は巧妙化・多様化しており、企業や組織にとってセキュリティ対策は喫緊の課題です。総務省によると、2023年度に観測されたサイバー攻撃関連の通信量は約6,197億パケットに達し、年々、増加傾向にあります。(※下記グラフ参照)
Webサイトが攻撃を受けると、情報漏洩やサービス停止などにより、企業の信用失墜、顧客離れ、経済的損失、法的責任といった深刻なリスクに繋がる可能性があります。

本記事では、Webサイトを守るための重要なセキュリティ対策であるWAF(Web Application Firewall)について、初心者の方でもわかりやすく解説します。

WAF(Web Application Firewall)とは、Webアプリケーションの脆弱性を悪用した攻撃からWebサイトを保護するセキュリティ対策です。従来のファイアウォールとは異なり、Webアプリケーション層に特化したセキュリティ対策と言えるでしょう。


WAFとファイアフォールの違い

従来のファイアウォールは、ネットワークの境界でIPアドレスやポート番号に基づいて通信を制御し、外部からの不正アクセスを遮断します。一方、WAFはHTTPリクエストの内容を深く分析し、SQLインジェクションやクロスサイトスクリプティングといったWebアプリケーション特有の攻撃を検知・遮断します。


WAFとIPS/IDSの違い

また、WAFはIPS/IDSとも異なります。IPS(Intrusion Prevention System)は、ネットワーク上の不正な通信を検知し、それを遮断するシステムです。IDS(Intrusion Detection System)は、ネットワーク上の不正な通信を検知し、管理者に通知するシステムです。WAFは、IPS/IDSのようにネットワーク全体のセキュリティを守るのではなく、Webアプリケーションへの攻撃に特化して防御を行います。

WAFを導入し、設定や更新を適切に行うことで、多くの脅威からWebサイトを守ることができます。具体的には、以下のようなメリットが得られます。


  • Webアプリケーションの脆弱性対策
  • SQLインジェクションやクロスサイトスクリプティングなどの脆弱性を悪用した攻撃を防御します

  • 情報漏洩対策
  • 個人情報や機密情報の漏洩を防ぎます。

  • 改ざん防止
  • Webサイトの改ざんを検知し、被害を最小限に抑えます。

  • DDoS攻撃対策
  • Webサイトへの過剰なアクセスを遮断し、サービス停止を防ぎます。

    下のグラフは、当社のCMS「Connecty CMS on Demand」のWAF機能により実際にブロック対処した不正なリクエスト総数の推移です。内訳としては、DDoSや様々なサイトへ攻撃を繰り返している接続元からの不正リクエストなど、組織的と思われる攻撃の比率が増加しています。これらは短期間に大規模な攻撃にエスカレートするリスクがあり、通常の監視運用では防げない可能性があります。これらの攻撃からWebサイトを守る手段として、WAFを導入してセキュリティ対策を講じる企業が増えてきました。

    WAFの種類は、大きく分けて3つ「アプライアンス型WAF(ネットワーク型WAF)」「ソフトウェア型WAF(ホスト型WAF)」「クラウド型WAF」があります。自社のWebサイトの規模やセキュリティ要件に合わせて、最適なWAFを選びましょう。近年では、導入や運用が容易なクラウド型WAFが人気です。


    アプライアンス型WAF(ネットワーク型WAF)

    ネットワーク上に専用のハードウェア(アプライアンス)を設置し、Webアプリケーションへのトラフィックを監視・防御します。メリットは、高度なカスタマイズが可能で、大規模なWebサイトや複雑なネットワーク構成に適しています。デメリットは、導入・運用コストが高く、専門的な知識が必要です。


    ソフトウェア型WAF(ホスト型WAF)

    Webサーバーにソフトウェアをインストールし、Webアプリケーションを保護します。メリットは、比較的導入が容易で、柔軟な設定が可能です。デメリットは、Webサーバーの負荷が増加する可能性があり、サーバーごとに導入が必要です。


    クラウド型WAF

    クラウドサービスとして提供され、Webアプリケーションへのトラフィックをクラウド上で監視・防御します。メリットは、導入・運用が容易で、常に最新のセキュリティ機能を利用できます。また、DDoS攻撃対策にも強みがあります。デメリットは、カスタマイズの自由度が低い場合があります。

    上記の通り、WAFには種類があります。自社に適したWAFを選ぶには、以下の要素を総合的に検討する必要があります。


    Webサイトの規模とトラフィック


  • 小規模サイト(個人ブログ、小規模ECサイトなど)
  • トラフィック量が少ないため、低価格で導入しやすいクラウド型WAFやソフトウェア型WAF(ホスト型WAF)が適しています。

  • 中規模サイト(中小企業のコーポレートサイト、中規模ECサイトなど)
  • ある程度のトラフィック量に対応できるクラウド型WAFや、より細かい設定が可能なソフトウェア型WAF(ホスト型WAF)が選択肢となります。

  • 大規模サイト(大企業のコーポレートサイト、大規模ECサイト、ポータルサイトなど)
  • 大量のトラフィックを処理できる高性能なアプライアンス型WAF(ネットワーク型WAF)が適しています。

    セキュリティ要件


  • 一般的なセキュリティ対策
  • 基本的なセキュリティ機能を備えたクラウド型WAFで十分な場合が多いです。

  • 高度なセキュリティ対策
  • 金融機関や政府機関など、高いセキュリティレベルが求められる場合は、カスタマイズ性が高く、よりきめ細かな設定が可能なアプライアンス型WAF(ネットワーク型WAF)やソフトウェア型WAF(ホスト型WAF)が適しています。特定の攻撃への対策に特化したWAFを導入する必要がある場合もあります。

    予算


  • 限られた予算
  • 月額課金制で利用できるクラウド型WAFがおすすめです。

  • 十分な予算
  • 高機能なアプライアンス型WAF(ネットワーク型WAF)や、専門業者による導入・運用サポートを含むWAFサービスを検討できます。

    運用体制


  • 専門知識を持つ担当者がいない
  • 導入・運用が容易なクラウド型WAFがおすすめです。

  • 専門知識を持つ担当者がいる
  • 柔軟な設定が可能なソフトウェア型WAF(ホスト型WAF)やアプライアンス型WAF(ネットワーク型WAF)を検討できます。

    その他の要素


  • 導入の容易さ
  • クラウド型WAFは導入が容易で、すぐに利用を開始できます。また、CMSによってはWAFを搭載しているものもあり、希望すればすぐにWAF機能を利用できる場合もあります。CMS選定時にWAF機能が搭載されたものを選ぶのも一つの方法です。

  • サポート体制
  • ベンダーのサポート体制も重要な選定基準となります。

  • 将来的な拡張性
  • Webサイトの規模やトラフィックの増加に対応できるWAFを選ぶ必要があります。

    WAFは万能なセキュリティ対策ではありません。WAFを導入しても、Webサイトの脆弱性が完全になくなるわけではありません。


    WAFで防げる攻撃

    WAFは、主にWebアプリケーションの脆弱性を悪用した攻撃を防御します。具体的には、以下のような攻撃を防ぐことができます。


  • SQLインジェクション
  • 不正なSQLクエリを遮断し、データベースへの不正アクセスを防ぎます。

  • クロスサイトスクリプティング(XSS)
  • 不正なスクリプトを検出し、実行を阻止します。

  • DDoS攻撃(一部)
  • 特定の種類のDDoS攻撃(Webアプリケーション層への攻撃)を防御します。

  • Webアプリケーションの脆弱性を悪用した攻撃
  • その他、Webアプリケーションの脆弱性を利用した様々な攻撃を検知・防御します。

    WAFで防げない攻撃

    一方で、WAFでは防ぐことが難しい攻撃もあります。


  • ランサムウェア攻撃
  • WAFはWebアプリケーション層の攻撃を防御するため、ネットワーク層やエンドポイントを標的とするランサムウェア攻撃には効果がありません。

  • ネットワーク層のDDoS攻撃
  • WAFはWebアプリケーション層のDDoS攻撃には効果がありますが、ネットワーク層のDDoS攻撃には専用の対策が必要です。

  • ゼロデイ攻撃
  • まだ対策が確立されていない脆弱性を悪用した攻撃は、WAFでも防御が難しい場合があります。

    このように、WAFはWebアプリケーションのセキュリティ対策として非常に有効ですが、万能ではありません。そのため、WAFだけでなく、ウイルス対策ソフトや侵入検知システム(IDS)、侵入防止システム(IPS)など、他のセキュリティ対策と組み合わせることで、より強固なセキュリティ体制を構築することが重要です。

    WAFは、Webサイトのセキュリティを強化するための重要なツールです。この記事を参考に、自社に最適なWAFを選び、安全なWebサイト運営を実現しましょう。

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